こんにちは、安田です。
札幌も9月に入り、ようやく空気の質感を落ち着いて参りましたね。
にしても、我が家の部屋の中はいつもモワモワと暑いですが…。
さて、今日は契約書のお話。
契約書というふうに改まって約束を交わすことは、ビジネス上ではよくあることですし、
日常生活の中にも、保険の契約をしたり、いらなくなった物を中古屋さんに売ったり、
妻にダイヤの指輪をプレゼントしてあげるというその場しのぎの約束をして後から後悔したり(?)、
とにかく、契約は身近に溢れているわけです。
今日はそんな契約書の基本的だけど、意外とあやふやにされていることのお話。
①署名と記名ってどう違うの?
「署名」と「記名」、なんだか似ている感じの言葉ですが、
実はこんな違いなのです。
「署名」…本人が自筆で自分の名前を手書きすること。自署。
「記名」…自署以外の方法で名前を記載すること。ワープロやパソコンなでで印刷されてたものやゴム印で押されたものです。
というような違いがあります。
②捺印と押印ってどう違うの?
これまた似ている言葉ですね、「捺印」と「押印」。
でもですね、言ってしまえば意味はどちらも同じです。
どちらも、「紙面の上に印を押すこと」ということです。
慣例としては、「署名」には「捺印」を、「記名」には「押印」がセットになっているようです。
(署名捺印、記名押印)
では、なぜわざわざ二つの言葉を使うのかというと、
もともとは「捺印」だったのですが、
1946年に当用漢字制度というものが制定され、
公文書で使える漢字が定められたのですが、
その中には「捺」という文字がなかったため、
代わりに「押印」という言葉が使われるようになったそうです。
ちなみに、今は当用漢字制度は廃止されているため、現在は「捺印」「押印」どちらも使われている言葉ですが、意味の違いはありません。
③ハンコが無くても契約書って有効なの?
結論から言うと、「有効」です。
契約書への署名、記名、捺印、押印などは、その契約に誰の意志が反映しているのかということを示すためのものです。
ですが、より確実性を高めるためには、署名のみならず、合わせて捺印することをオススメいたします。
欧米社会では署名のパワーが強いですが、日本はまだまだハンコ社会なので、
ハンコのない契約書でも署名があれば有効ですが、不安に思う気持ちも出てくることかと思いますので、
取引先や契約の相手を安心させるという意味でも、署名に合わせて捺印することをオススメいたします。
なお、効力の強さはおおよそ以下の通りです。
1.署名捺印(+住所)
2.署名のみ(+住所)
3.記名押印(+住所)
4.記名のみ(+住所)←これは正式な効力とは認められません
社会はたくさんの小さな契約の集合体です。
契約には様々な権利と義務の取り決めの要素が入ってきます。
契約において、あなたが損をしないために、
きちんと有効な契約書を作成しておくことが必要です。
そんなときに、専門家としての行政書士が、
あなたのお力になれますので、
ぜひとも、お気軽にお声がけ下さいませ。
(結局宣伝かよ、のお話。(完))
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